さて、今年も春がやってきました。
春と言えばショボ太いじりですね。
ただ、正直なところ簡単にいじれそうなところは残ってません。
簡単な順に、
- ステムのなんちゃってアヘッド化
- クランクセット&FD交換
- ホイールの交換
- フォークの交換w
- フレームの交換ww
ってとこでしょうか。
今回は、どうせなら割と多くの人が考えてて、実際にやった人は多分あまりいないホイールの交換を考えてみます。
ただ、我が家の事業仕分けの対象に挙がりますと予算がつかない可能性もありますので、その際はご了承ください(笑)
クロスバイクのホイール
さて、シェボーに限らず、「クロスバイク」というカテゴリの自転車のホイールを交換する際、必ずと言って問題になるのがエンド幅、特にリアのエンド幅です。
エンド幅は、ざっくり言うとフレームのハブ軸を固定する箇所の内幅です。
この幅はハブの左右のロックナット間の外幅(オーバーロックナット寸法・OLD)と一致させる必要があります。

通常、MTBの場合フロント100mm/リア135mmで、ロードレーサーの場合フロント100mm/リア130mmとなってます。
MTBとロードでリアのエンド幅が微妙に違うのがミソで、基本的にロード用のリアハブはMTBのフレームには付けられません。(5mm隙間が開くので)
で、クロスバイクですが、フロント100mm/リア135mmっていうMTBのサイズのものが多いみたいで、ショボ太も135mmでした。
んじゃ、MTBのホイールつければ?ってなことになるんですが、今度はリムのサイズが問題になります。
MTBのリムは26インチ、クロスバイクのリムはロードと同じ700Cと異なるからです。
なので、クロスバイクのリアホイールには
- ハブはMTB用
- リムはロード用
という特殊なホイールが必要となります。
(フロントはロードとエンド幅が同じなのでロード用がそのまま付けられます)
特殊なものってのはそれだけ数が出ませんので、売る方もそんなに種類を作りません。
ざっと、リアのエンド幅が135mmで、リムが700Cで、リムブレーキ用(ディスクブレーキ専用でないもの)なホイールを調べてみましたが、
- シマノ WH-T565
- 実売10,000円前後(リアのみ)
- マヴィック Speedcity
- 実売55,000円前後(前後セット)
- A-CLASS CITI1.0
- 実売28,000円前後(前後セット)
- タイオガ WLR03800
- 実売5,500円前後(リアのみ)
- AKI COMPLETE WHEEL#3
- 実売12,000円前後(前後セット)
と、まさに数えるほどしかありません。そしてちょっと割高です。
そもそもホイールを換えるぐらいクロスバイクに不満があるなら、ロード買っとけって事なのでしょう。自転車業界のそこはかとない陰謀を感じます(笑)
で、ここから選ぶとなると、SpeedcityやCITI1.0はそもそもショボ太より高くなるので却下。
WLR03800とCOMPLETE WHEEL#3はリム幅がちょっと広いのと、バルブ穴が英米式用ってのと、何より見た目が今とほとんど変わらないのでちょっとなーと思って却下。
となると、WH-T565が残るんですが、フロントハブの形状が特殊というかゴッツイ、かつ、シェボーのフォークの形状が特殊(ハブ軸受けの付け根から急に太くなる)っぽく、フォークとホイールが干渉して回らなくなりそうなので断念(実際よく似た形状のGIANTのCS2500や3000などでは干渉するとの情報も)。
と、既製品は全滅なわけで、残された道は
- 現状維持
- ハブとリムとスポークと工賃を握りしめて自転車屋にホイール組み依頼
という2択になっちゃいます。そこまで思い入れがなければ多くの人が1.を選択するのも無理ないかなと。
が、やっぱり同じようなことを考えてる人が世の中にはたくさんいるみたいで、「ロード ホイール 135」とかいうキーワードでGoogle先生にお尋ねしてみると、結構たくさんの人が何とかしちゃってます。
調べてみると、だいたいの人がロードのホイールの流用、その中でも何とかする方法が何種類かあり、
- 気にせずエイヤっとつける。5mmなんて誤差、締まれば勝ち。
- ハブのロックナットとフレームの軸受けの間にスペーサをかまして共締め。軸受なんてもともと半分しか乗ってねえじゃねえか。
- ハブ軸をMTB用のものに交換。要は軸がMTB用になってりゃいいんだろ?
というのが代表的な方法みたいです。
最初の2つは男気あふれ、手間も少ない非常に魅惑的な方法ですが、ショボ太はもともとハブ軸がナット締めです。クイックレリーズ化すること自体、走ってる最中ホイールが外れないかと微妙に不安なのに、さらに不安要素を増やすのもいかがなものかと。
というわけで、今回はより安全な3.の「ロード用リアホイールのハブ軸交換大作戦」を採用してみようかと思います。それでも十分トリッキーですが。
作戦
前置きが長くなりました。ここからが今回の作戦の概要です。
まず、ベースとするリアホイールですが、
- 今のホイールより十分マトモなこと
- 135mmエンド化の実績があること
- ショボ太より安いこと
って条件から、シマノ WH-R500を採用(予定)。
重量や性能的なものは、それなりのホイールがもともとついてるクロスバイクからのリプレースではあんまり意味ないかもしれないですが、ショボ太のデフォルトホイールに比べればかなりマトモなハズです。
また、前後あわせて12,000円程度と非常にリーズナブルで、ハブの構造が(シールドベアリングじゃなく)昔ながらのカップアンドコーンなため、MTBのハブ軸への交換が容易で交換実績多数と、今回のショボ太のために作られたようなホイールです。惜しむらくは、OLDが130mmってとこでしょうか(笑)
さて、WH-R500のハブ軸の交換です。
まずは、現物が手元にないのでシマノのサイトから分解図を入手。


交換するのは、図中10番の「Hub Axle 141mm」です。これをちょうど5mm長い146mmのものに交換することになります。
また、ハブ軸の交換だけではダメで、OLDが130mmから135mmになるよう、都合5mm広げる必要があります。
OLDはこの図では、組み付けた際の3と14の間の外幅ですので、ロックナット(3,14)と玉押し(9,11)との間のどこかを合計5mm広げれば良いはずです。(ただ、構造上広げられる場所は限られていて、左は13か4、右は4の位置しか広げられません。)
んじゃ次はどこをどのぐらい広げるかってのが問題になりまして、調べたところ、2つパターンがあります。
- 非フリー側にまとめて5mm挿入(図中13と14の間に5mmのスペーサを挿入)
- 両側に2.5mmずつ挿入(図中13と14の間と、3と4の間にそれぞれ2.5mmのスペーサを挿入)
一番「正しい」やり方は、1.を行った後にリムを非フリー側に2.5mm並行移動(スペーサを入れた5mm分ホイールがフリー側に寄り、センターが2.5mmずれるので)っていう方法らしいですが、振れ取りでドツボにハマリそうなので、おとなしく2.を採用しようと思います。
ただし、2.の問題点として、
- チェーンラインがずれる
- RDの可動域が足りなくなる可能性がある
っていうのがあります。
「チェーンラインがずれてないかどうか」ってのは大雑把に言うと「チェーンがまっすぐかかってるかどうか」っていうことで、今回、フリー側に2.5mmスペーサを入れますので、単純計算、リアのチェーンラインが現状から2.5mm内側にずれるということになります。チェーンがまっすぐかかってないとロスが発生したり、あまりにずれてるとチェーンが外れやすくなったりします。
RDの可動域は、今回、RDから見るとスプロケットが2.5mm遠くになりますので、その分余計に動かす余地があるかどうかが問題になります。
ただ、普段アウターxトップ近辺で使うことが多く、これらの点はあまり気にしてません。レースに出るわけじゃないし、ローは使わないし。
物資の調達
作戦は決まりましたので、物資の調達です。
メインのWH-R500は予算が付き次第入手するとして、こまごまとしたものを調達します。
まずは、MTB用のハブ軸。
こちらは、WH-R500のMTB版ぐらいの位置づけの製品にWH-M505というホイールがあり、分解図を見ても、ハブ軸の太さは同じM10となってますので、こちらを採用。
次に2.5mmのスペーサですが、ホームセンターで2.5mm厚のステンレスワッシャーでも買おうかとも考えたんですが、2個しかいらないのに、50個単位とかでしか売ってなさげでかえってもったいないので、シマノのサポートサイトでホイールの分解図を片っ端からあさって、WH-7700のリアハブの左軸間座5.8mm(分解図の13)というのを発見。
WH-R500の3.2mm厚のワッシャ(分解図の4)と交換するとちょうど+2.6mmとなります。左右で合計0.2mmの誤差が生じますが、どのみち組み付けの際に0.2mm以上の誤差は発生しますし、そもそもショボ太のフレームの精度がそこまで高いとも思えないので、気にしないことにして採用。
品番は以下のとおりです。
- ハブ軸:WHM505R-Y30K01200
- 左軸間座:WH7700R-Y3A013000
これらのパーツの入手ですが、「シマノ スモールパーツ 通販」とかで検索すると扱っている業者が引っかかります。
今回は、ワールドサイクルで購入。メール便が使えるので、送料が安く済みます。700円のモノを700円の送料を使って送ってもらうのもアホらしいので。
(→2011/07/15 残念ながら、ワールドサイクルではメール便の取り扱いをやめてしまったみたいです。)
あとは芋づる式に、スプロケット。
以前せっかく交換したMF-HG37ですが、WH-R500はいくら安いといっても今時さすがにフリーハブです。ボスフリーのMF-HG37はつけれませんのでカセットスプロケットへの交換が必要です。
また、ディレーラやチェーン、シフターは流用しますので、9sでなく8sとなります。MTB用でもいいですが、せっかくロード用のホイールなので、ロード用のCS-HG50-8で。というか、8sのロード用は最早コレしか選択肢がありません。
さらに、ホイールへの組み付けの際に専用工具が必要になります。TL-LR15 ロックリング締付け工具。MF-HG37への交換の際に使ったTL-FW30(ボス抜き工具)とよく似てますが互換性はありません。
作戦は以上です。予算が付き次第実行に移します。
あとは我が家の事業仕分けに引っかからないことを祈るばかりです。
→本編につづく
2010/03/26 パーツ類届きました。




2010/04/06 ホイール届きました。決行です。
